「滑り台効果」はコピーライティングに不可欠!

コピーライティングにおいて「滑り台効果」と呼ばれる文章の構成方法は必要不可欠と言われています。

今回は滑り台効果とはどのようなものかと、滑り台効果を活用して文章を書く方法を解説します。

滑り台効果とは?

疑問

ミステリー小説等を読んでいると、途中でやめたいのに

「続きが気になって止められない」

「一気に読んでしまい、気が付いたら寝る時間をとっくに過ぎていた」

という事があるのではないでしょうか。

滑り台効果を利用した文章構成

このように、滑り台効果とは、対象が小説でも、WEB上のニュースでも、読んでいる内に続きが気になり、最後まで一気に読まないと気が済まない状況になってしまう事です。

滑り台の上から一気に下に滑り降りるように、途中で止められない状況を表す言葉として使われます。

滑り台効果のポイントとは

例えばWEB上でのランディングページに掲載されている文章を「シナリオ」と仮定します。

なんらかの理由で読者が読んでいる途中で、そのページを閉じてしまえば、最後に何が書いてあったか、そのシナリオの「エンディング」(商品購入へと誘導)には至らなかったという結果になります。

「結末」に示されている「商品購入」までを読んでもらってこそ「ランディングページ」としての機能が発揮されるのです。

このように、最初から最後まで、お客様が「読み進めたい」と思う文章を書き、エンディングまで誘導しなければその「シナリオ」は失敗作という事になります。

どうすれば読んでもらえる?

お客様に最後まで読んでもらうためには、商品に対する、あやふや・冗長な情報は一切不要です。

お客様が知りたい情報を提供し、なおかつ商品の魅力をアピールできる文章を書く事が重要です。

滑り台効果とコピーライティング

パソコン作業をする女性

コピーライティングでは「滑り台効果」取り入れ、読者教育を行い商品への信用、共感を得て、購入へと誘導できるような「シナリオ」を構成します。

滑り台効果の重要性

最初のステップから最後のステップまでを読んでもらうには、いかに「続きを読みたい」気持ちにさせるかが、重要なポイントになります。

しかし、実際に「続きを読ませる」文章を書く方法にはどうすればいいかと悩む方も多いでしょう。

それを解消するのが「滑り台効果」です。

実際に滑り台効果を取り入れた、コピーライティングの手法とはどういったものなのでしょう?

滑り台効果のポイント

滑り台効果には基本となるいくつかのポイントがあります。

順を追って説明します。

読者へ問いかける

始めに「普段、〇〇の事で困っていませんか」といった問いかけを読者に向かって発信します。

問いかける事で、あなたが提示した商品やサービスに対し、読者は「この商品・サービス」は、自分が欲しい情報か否かを見極められます。

読者が求めているものと、商品がマッチしなければ、たとえ最後までストーリーを読んでくれたとしても、購入まで至るのは難しくなるでしょう。

そため、最初の読者への「問いかけ」で、読者をふるいにかけます。

残っているのは、上記の問いかけに「共感」をした人だけになりますので、次のステップへもスムーズに読み進めてくれるでしょう。

先に商品の詳細を明かさない

始めの「問いかけ」で残った読者に対し、ここではまだ、商品の詳細は伝えず、抽象度を上げて伝えます。

「抽象度」とは、最近使われるようになった言葉ですが、簡単に言うと「情報量の大小」の尺度です。

1つの物のに対する情報が多ければ「抽象度は低く」なり、少ないほど「抽象度は高く」なります。

例:自販機で飲料を購入する場合

自販機の中には、コーヒー、紅茶、お茶、ジュース、水、等様々な種類があります。

友人に「何か飲むものが欲しい」と言われても、あなたには様々な飲み物の中から、何を選べばいいのか、判断に迷うでしょう。

そこで「コーヒーがいい?」と聞けば、だんだん範囲が絞られてきます。

友人から「ボスのブラックがいい」と言われて、初めて具体的に購入する飲み物が決定します。

この中で、「抽象度」が一番低いのが「ボスのブラック」で高いのは「飲み物」です。

つまり、「ボスのブラック」は、「飲み物」+「コーヒー」+「ボスのブラック」の3種類と一番情報量が多く、それに対し、「飲み物」は単独のため、情報量が一番少ないという事になります。

抽象度を上げるという事は、上記のように情報が多い物から、情報量を引いていき、より少ない情報のみを伝えるという事です。

抽象度と滑り台効果

滑り台効果において、抽象度を上げて期待される効果とは最初に読者に「大まかな」情報しか与えず、小出しにする事で「果たして、どんな商品なのか」を想像させ、疑問を抱かせ、ストーリーから離脱させないという事です。

少しづつ抽象度を下げていけば読者は好奇心から「いったい何が現れるのだろう?」と続きが気になり、結末までストーリーを追わずにはいられないという状況を得やすくなります。

また、そこで想定される読者の「疑問」には、「回答」を準備しておき、確実に最後まで誘導するようにしましょう。

「YES」を重ねてクロージングまで誘導

セールスでもよく使う手法に「YES誘導方」があります。

これはYESと言うように相手を誘導し、質問を繰り返す事です。

人は、YESと繰り返し言うと、NOと言いづらくなる、また一貫性の原理という心理が働き、「YES」を繰り返そうとすると言われています。

この手法を応用して、文章の中にも「YES」となるような質問を並べておきます。

例:ターゲットが「ダイエットしたい」女性の場合

「ダイエットしたいと思っても、なかなか続きませんよね?」

「無理なく続けられるダイエットがあればいいと思いませんか?」

「効果がなければ返金なら安心ですよね?」

というような「YES」と言いやすい質問を繰り返し最後まで誘導します。

この積み重ねは、成約率や購入率を大きく左右するとも言われていますので、意識して取り入れてみましょう。

最後に

今回はコピーライティングにおける滑り台効果について解説しました。

滑り台効果は、ライティングのみならず、あらゆるシーンにおいて有効な手法として注目されています。

ライティングに悩んだら、是非取り入れてみて下さい。